今日、ラジオのニュースでの報道でこう言っていた。

「高村外務大臣は記者会見でガソリン税を値下げするのは、環境問題に逆行するものでEUでもガソリンにかかる税制を下げるという議論はない。洞爺湖サミットを前にして日本が地球温暖化に逆行するような施策はとれるはずがない、と答えました…」

ざっとこんなないようだ。これを聞いて少し腹が立つ。これは詭弁ではないかと思った。最初に断っておくけれど、私は民主党の支持者ではない。どちらかと言うと自民党のほうにシンパシーを持っている。がしかし、揮発油税=ガゾリン税を道路財源に湯水のように使い、無駄な道路、あるいは道路工事に費やしている現状はおかしい、と思っている。そういう意味で、この問題に関しては民主党の政策のほうを支持している。

だいたいガソリン価格の半分以上も税金で取っておいてしかもそれを新しい道路を作る財源にしているという問題になんら反省がない。ガゾリン税を下げたら環境問題に逆行するというのは、議論のすり替えであって、小ざかしい言い訳にしか私には聞こえない。

じゃあ言わせてもらうが、ガソリン価格をそのままにして、無駄な道路をジャブジャブ作ってそれが地球温暖化にプラスになるのだろうか?ガソリン価格が下がったら、CO2の排出量が増えるのだろうか?いま問題なのは原油価格が異常に高騰していて、市民生活に大きな影を落としているということではないのか。原油価格だけではない、穀物の市場価格も暴騰しているのだ。

さらにこの外務大臣の発言は「今まで取れていた税金を下げるなんて冗談じゃない」という税を取る側の論理というか、税を徴収する国家=財務省のロジックが隠されているように思えてならない。取れる税金を、国家権力としてはいえないという風に聞こえる。減税なんてイヤだ。といっているようなものだ。

CO2の問題を持ち出す前に、国民生活はどうなるの?といいたい。環境問題に関心がある世論に訴えるという小ざかしい議論のすり替えではないのか。道路財源を確保するためなら、流通・物流業者がガソリン高騰のために青息吐息になっている状況はどのようにお考えなのか?そりゃ物流業者がいなくなれば、CO2の送出量も下がるでしょう。そういう世の中になった方がいいというのでしょうか?

それを言うなら、貴方が使っている公用車を高級乗用車ではなく軽自動車にしたらどうなんですか、と言いたい。自分はリッター5キロくらいしか走らない高級乗用車に、しかもお役所から国会に行くのにも公用車を使っていらっしゃる。外務省から国会に行くくらい歩いて行かれたらどうなんですか!高村大臣。セキュリティが不安だ?SP同伴で歩けばいいでしょ。貴方がガソリン税の話に温暖化問題を絡ませてくると言うロジックを使うのなら、そういう議論も出てきて当然なのではないでしょうか?

すくなくとも経済問題を真剣に取り組んでいる政治家の発言ではない。はっきり言ってガソリン税問題で国会運営で後手に回っている自民党に援護射撃したつもりなのだろうが、外務大臣の発言としてはいささか門外漢ではないのか。よく失言大臣といわれた久間元防衛大臣や柳沢元厚生大臣の「生む機械」発言とは種を異にするけれど、発言の軽率さ、悪質さは同レベルだと、私は思う。

高村外務大臣というと政策通で、冷静な、永田町のロジックを良しとしない政治家だとシンパシーを持っていたけれど、がっかり。所詮、庶民感覚を知らない「お公家さん」なんだ思った。

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